『7つの習慣』から見るコーチングのプロセス

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コーチングと『7つの習慣』、一見つながりのないこれら二つが実は深く関連しています。どちらも、相手を理解し、自分の視野を広げ、問題解決に向けた道筋をつけるという要素を持つからです。それでは、一体どのような相関性があるのでしょうか。コーチだけでなくビジネスのコミュニケーションにも言える『7つの習慣』とのつながりとは。


皆さん、こんにちは。
Life Quest Allianceの福永です。

当社は、コーチングと7つの習慣・実践会をサービスの一環として提供しています。
今回は、コーチングと『7つの習慣』の密接な関連性についてお話ししたいと思います。
本話題は、コーチングを職業としている方だけでなく、企業で1on1のミーティングを実施している方々にとっても有益な内容となっています。


コーチングは、コーチとクライアントの共創によって成立します。
コーチのスキルや努力がいかに優れていても、クライアントの参加と協力がなければコーチングは成果を生みません。
したがって、コーチには自身のスキルを磨くだけでなく、クライアントとの相互依存関係を構築する能力が求められます。

これから、『7つの習慣』における公的成功、すなわち、第4の習慣「Win-Winを考える」、第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」、そして第6の習慣「シナジーを創り出す」とコーチングの相関について見ていきましょう。

第4の習慣「Win-Winを考える」

コーチは、何がクライアントにとっての「Win」となるのかを深く理解する必要があります。
なぜなら、クライアントが口にする目標や問題が、真に達成したいものや解決したい本質的な課題であるとは限らないからです。
特に問題解消を望む場合、クライアントが表面的な事象に囚われ、真の原因に目を向けていない可能性があります。
表面的な問題が解決されても、その根本原因が解消されなければ、その問題は再発するか、別の形で現れることでしょう。

例えば、クライアントから「仕事が忙しく、タスクが溢れているので、優先順位をつけて仕事を進められるようになりたい」という相談を受けたとしましょう。
タスクを一緒に洗い出し、整理し、優先順位の付け方を教えることは可能です。
しかし、クライアントが真に解決したい問題が「家族の事情に心を痛め、仕事に集中できない」または「家族の事情で休みを頻繁に取らなければならない」などであった場合、タスクの優先順位を付けることができても、その状況は変わりません。

さらに、クライアントが何かを犠牲にして目標を達成したり、問題を解決したりすると、「Win-Lose」や単なる「Win」の状態となり、これらは長期的な成功には繋がりません。
目標達成の過程で起こり得る障害や、状況の変化による影響を考慮に入れ、その対処法まで考えることが重要となります。

したがって、コーチングではクライアントの真の願望や問題を引き出し、何がクライアントにとっての本当の「Win」なのかを探求することが求められます。

第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」

「傾聴」はコーチングの基本スキルの一つであり、コーチはクライアントの一言一句を注意深く聴き、その人の世界を理解しようとする努力が求められます。
しかし、ここで『7つの習慣』で言及されている「自叙伝的反応」には注意しなければいけません。
つまり、コーチ自身の経験や知識、視点を通じてクライアントの世界を理解しようとすると、クライアントの真の願望や問題の理解は困難になるのです。

だからと言って、コーチがクライアントの世界に深く浸かりすぎるのも問題です。
クライアントの課題に自分自身が引き込まれてしまうと、効果的なコーチングが難しくなります。
コーチは、クライアントの話を丁寧に聴きながら、適度な距離感を保つことが重要です。時にはクライアントの世界に足を踏み入れ、時には一歩引いてその世界を俯瞰する。
このバランスを適切に保つことが求められます。

また、クライアントが当初の議題とは無関係な話題に移ってしまった場合、その流れを止めて本題に戻すことも重要な役割となります。
コーチングは、クライアントが楽しく気持ちよく話をする場所ではなく、自身の目標や課題に深く向き合うための時間です。
そのため、クライアントが目標達成に集中できるよう、コーチとして必要な指摘は適切に行えなければなりません。

第6の習慣「シナジーを創り出す」

コーチングの一つの魅力は、クライアントが自分自身の状況を第三者、つまりコーチの客観的な視点で見る機会を得られることです。
コーチとクライアントの視点は異なり、それぞれの経験や知識も異なるため、同じ状況を見ても解釈は異なります。
この視点や解釈の違いが、クライアントの視野を広げるきっかけとなります。

さらに、コーチングでは一般的にアドバイスは避けるべきとされますが、私はアドバイス自体は否定しません。
実際のコーチングの場で、私の経験や知識をもとにアドバイスをすることもあります。
ただし、「このアドバイスに従ってください」とは言いません。
私の提供するアドバイスは、クライアントの視野を広げ、選択肢を増やすためのものだからです。
アドバイスを提供した後は必ず、クライアントがそのアドバイスをどのように自分の状況に適用できるかを確認し、クライアント自身に行動計画を立ててもらいます。

コーチの視点からクライアントの状況を見つめ、クライアントが見落としていた箇所に光を当てることで、新たなアイデアや解決策が生まれる可能性を高めることができるのです。


コーチングの過程では、コーチとクライアントとの相互依存性が重要な役割を果たします。
そのためには、両者間の信頼関係の構築が欠かせません。
そして、この信頼関係を築くためには、コーチが「自立」した状態にあることが最低限の要件となります。

本当の意味での「自立」という土台があって初めて効果的な「相互依存」が築けるということを、心に留めておいてほしい。私的成功は、公的成功に先立つ。

『7つの習慣』

これはコーチに限らず、部下を持つ全てのビジネスパーソンにも当てはまります。
単に地位や権力によって部下を管理している方は、近い将来、その地位を失うリスクに直面するでしょう。
そういう時代に入っていると思います。
これからの時代に求められるコーチやビジネスパーソンであるために、ぜひ『7つの習慣』を学ぶことをオススメします。

もし「一人で500ページの本なんて読めない、理解できない」という方は、ぜひ7つの習慣・実践会をご活用ください。

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現在、目標達成に特化した新たなコーチングプログラムを準備中です。
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