部下のやる気がないと嘆いている上司は多くいます。しかし、多くの上司はその部下を自分自身が作り出しているとは思っていません。では、どうすればやる気のある部下が育つのか?それは仕事に焦点を当てず、○○に焦点を当てることです。
こんにちは。
Life Quest Allianceの福永です。
皆さん、今年の目標は立てましたでしょうか?
私は前回お伝えしたフューチャーインタビューで3年後を描き、では今年何をやるかでビジョンマップとマインドムービーを作成しました。
目標を立てるタイミングはいくつかあります。
- 新年
- 立春(東洋占星術)
- 春分(西洋占星学)
- 期ごと(会社など)
など、人それぞれなので、今年の目標はまだという人もいるかもしれませんね。
ちなみに、前回立てた目標はどれくらい達成できましたか?
全部達成できていなくても8割位できていれば満足する方が多いでしょうか。
逆に2割、3割くらいの人や、そもそも覚えていないという人もいるかもしれません。
以前、鴨頭嘉人氏がアンケートを取ったところ、
- 達成した人:19%
- 達成出来なかった人:37%
- 忘れた人:44%
という結果だったそうです。
これを見ると、8割の人が目標達成に至っていないのですね。
まさに書くのは数行、やるのは苦行です。
以前、空手でよく行われるイメージの板割りを、NLPのセミナーで行ったことがあります。
厚さ2cmほどの板で、私自身は空手の経験はないので、割れるのかな?と思っていました。
そこで教えてもらった板を割るコツ。
それは板をめがけるのではなく、板の先をめがけること。
板を到達点とするとなかなか割れない。
割れたとしても大きな力がいるそうです。
しかし、板の先を到達点とすると楽に割れると。
実際に、私も簡単に板を割ることができました。
目標も、目標自体に焦点を当てていると、だんだん辛くなったり諦めたり、予定外のことが起こると止めてしまったりと続かない理由で溢れてきます。
なので、目標の先にある目的、目標を達成した先にある世界に焦点を当てるのが、目標達成のコツになります。
「何のためにその目標を達成するのか?」
ここまで考えましょう。
そうすることで、目標達成に向けてのモチベーションになるだけでなく、予定外のことが起こっても、目的地にたどり着く別のルートを新たに設定すればよいだけになります。
目標がただの通過点になるのです。
じつはこれ、部下に仕事を与えるときにも当てはまります。
もし、あなたが部下を持っているとしたら、中にはやる気のない部下がいるかもしれません。
与えられた仕事を決まった給与で定時内に行って帰るような。
忙しく働いている人から見たら、一見やる気のないようにも見えます。
しかし、本当にその部下はやる気がないのでしょうか?
NLPの前提に
“Any behavior was the best choice anyone had at the time.”
というのがあります。
人はその時々で最善を尽くしているということです。
その人が現状に満足していれば、やる気を出せと言われても目標を持てと言われても効果はないでしょう。
人は自分がやろうとしていることと、自分の興味関心が重なった時にやる気を出します。
出世や昇給だけでなく、自己成長や社会貢献など、人それぞれに興味関心は異なります。
皆さんは、部下一人ひとりが何に興味関心を抱いているかご存知でしょうか?
それを知らずに、ただ「仕事だから」「社長が言うから」「事業のリクエストだから」やっておいてと、上司というポジションにあぐらをかいていませんか?
会社の目標やビジョン、そしてそこから派生する日々の業務。
それと部下の興味関心を重ね合わせて、
その仕事の先に創られる世界を伝えられていますか?
Vison は常に Visible でなければなりません。
見えなくなればすぐに失われてしまいます。
一度しか見ていない映像を細かく再現できる人も稀です。
マネージャやリーダーは、自分たちのビジョンを繰り返し語り、部下の興味関心と重なる部分を一緒に見つけ、伴にビジョンの達成に向かうことが役割の一つです。
仕事に焦点を当てずに部下と一緒にビジョンに焦点を当てることで、仕事がビジョン達成の一手段になります。
想定外のことが起こっても、ビジョンに向けて柔軟に対応していくでしょう。
自分で考え、判断し、行動していくようになります。
やる気のない部下に嘆いていても何も変わりません。
仕事の先にある世界を見せることで、部下の仕事ひとつひとつに意味を持たせる。
それが上司としてのあなたが自ら始められてコントロールできることです。
NLPでは目標のその先にある世界をメタアウトカムと言います。
NLPトランスフォーマティブコーチングでは、目標を明確にするだけでなく必ずこのメタアウトカムを導出します。
それは、目標達成のモチベーションを高めるだけでなく、目標をただの通過点とし、行動や困難に対して柔軟性を持たせるためです。
ぜひ、最近立てた目標に対して、その目的とその先に広がる世界を考えてみてください。
部下を持っていれば、与えた仕事の先に創られる世界を伝えてみてください。
きっと、これまでとは違う成果が現れることでしょう。
それではまた次回。
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