企業が成長を目指す中で直面する課題、
それは新しいシステム導入や社内改革が負担になることです。
システム変更や大規模な組織改革は、時間やコストの面でリスクが高く、従業員の反発を招く場合もあります。
しかし、現状の仕組みを活かした生産性向上を目指せる方法があるとしたら、どうでしょうか?
せっかく整えた社内環境を変えずに、
従来の仕組みを最大限に活用しながら売上や業務効率を飛躍的に伸ばせるとしたら。
1997年にわずか13店舗、32万円の売上から始まった楽天市場。
今や店舗数は5万店舗を越え、年間国内EC流通総額は6兆円。1
創業からわずか3年で株式公開を果たし、楽天カード国内取扱高No.12、国内ポイント満足度1位3など多くのサービスを業界1位に押し上げた裏には、楽天が創業期から取り組んでいる日々の活動がありました。
長年見てきた楽天の成長を支えた日々の活動を4つご紹介します。
成長の秘訣1.「月曜朝会」トップによるビジョン&戦略の共有
毎週月曜日に全社員が出席する朝会が開かれ、三木谷会長兼社長が今気になっていること、これからの会社の方向性、会社のVisionや理念などをご自身の言葉で語ります。
経営トップが毎週自ら語ることで、経営の意思が社員に浸透し、全員が同じ方向を向き始めます。
また、朝会だけでなく四半期に1度、各部署で戦略共有会が開かれます。
部・課の単位で担当マネージャより方針が語られることで、社員が目指す方向性がクリアになり自走につながっています。
これにより、いざ「やる!」と決まったことに対して、3万を超える社員が一気に同じ方向に動き出します。
成長の秘訣2.「プレゼンの場」成功&失敗事例の共有
三木谷会長兼社長も出席する営業会議は、数字(KPI)やプロジェクトの進捗報告だけにとどまらず、各部署でうまく行ったことを共有し横展開させます。
発表者が成功要因を分析して資料にまとめていくため、成功事例がどんどん社内に蓄積されていきます。
会議ではトラブルなども報告され、他者の失敗から学びを得る機会にもなっています。
また、有志による勉強会も開催されるなど、各自が学んだ知識やスキルは共有され、社員が日々主体的に学び成長を続ける社内風土があります。
うまく行ったことを皆で共有し実行するから、短期間に業績と社員のスキルが向上していきます。
成長の秘訣3.「マニュアル化」うまく行ったことの横展開
楽天ではPDCAを回した結果有益だと判断されたものは、すぐにマニュアル化されます。
業務のマニュアル化により属人化が防がれ、うまく行ったことを誰でも同じように行うことができるようになります。
各自が0から試行錯誤を繰り返す必要がなくなるため、短期間・低コストで業務改善が実行されます。
また、週次や月次でのルーティーン業務も、いつ誰が何をするのかが定義されています。
上司はただ「◯◯の準備よろしく」とリマインドをするだけで、部下がマニュアルに沿って準備を進めていきます。
マニュアルによる属人化、つまり特定の人しかできない状況を排除することで、自走する組織ができあがっています。
成長の秘訣4.「社内イベント」社員の交流や多様性の担保
どんなに素晴らしい仕組みがあっても、それらを活かす人材がいなければ絵に描いた餅です。
楽天では、社内のエンゲージメントを保つために開催される様々なイベントがあります。
ハロウィンでは社員が仮装して1日業務を行ったり、芋煮会やファミリーデーなど家族で参加できるイベントも。
また、宗教やLGBTQを公言する社員も多く、そこに偏見や差別は一切ありません。
イノベーションの創造に多様性と個人の自由な権利を保護し、心理的安全性が担保されています。
PDCAを回せる企業はたくさんあります。
しかし、PDCAでうまく行ったことを仕組化して横展開までしている企業は多くありません。
月曜朝会は情報伝達の仕組化であり、プレゼンの場は成功事例の横展開の場です。
楽天は「仮説→実行→検証→仕組化」4 という楽天式PDCAを回し続けたことで、世界的な企業へと成長しました。
PDCA-S実践サービスは、楽天での約20年に及ぶカイゼンの実績を基に、楽天式PDCAを中小企業が実践できるよう支援するサービスです。
通常、コンサルを導入した業務改革は新システムの導入やオペレーションの変更に大きな負担を要します。
PDCA-S実践サービスでは、御社の既存の仕組みを活かしながら社内の成長を促します。
社風をそのままに、従業員のモチベーションを下げずに成長を続けることが可能です。
新しい仕組みに適応するストレスもなく、誰もが自然にパフォーマンスを向上させられます。
また、単にPDCA-Sの実践を促すだけではなく、業務改善に伴走する形で御社の社員をリーダー社員へと育成します。
これにより、コンサルに依頼するとたまりにくい改善ノウハウを、御社独自の改善ノウハウとしてためていくことができ、ご契約終了後も引き続き御社の中で楽天式PDCAを実践し続けられます。
PDCA-S実践サービスを利用することで御社が得られる価値は、
- 楽天で培ったノウハウを元に御社の課題解決をサポート
経営者との1on1、PDCA-Sの実践、社員育成すべてに楽天で19年間培われた知識と経験を提供します。
豊富な経験からどのステージの企業さまにも参考にしていただけます。 - 御社の人材をリーダー人財へと育成
社内の人材を活用して業績を上げるためのリーダー育成をOJT形式で実施します。
超激務の楽天の仕事を回したノウハウを御社社員へ直伝します。 - 現状分析から業務改善まで(PDCA)効率化をご支援
経営者が現在感じられている課題、現場が困っていることを分析から入り改善まで伴走します。
メソッドありきではない改善を共に考え、不足の知識・スキルはメンターとして補完します。 - うまく行ったことの仕組化(S)で脱属人化をご支援
簡単なことだけど、多くの人がやっていない「なぜ、うまく行ったのか」を一緒に言語化します。
うまく行ったことを誰でもできるようにすることで、育成や全体スキルの底上げを促進します。 - ノウハウの横展開(S)で成長をご支援
社内ノウハウとしてまとめて横展開する過程で、リーダーが本物のリーダーに変わる過程をご一緒します。
うまく行ったことを皆でやるから、全社の業務効率が短期間・低コストで爆上げされます。
ある組織の立て直しに参画したときのことです。
経営者からはその組織が何をやっているかわからないし、パフォーマンスも悪いと聞かされていました。
しかし、実際に入ってみると、現場の社員はサボっているわけでもなく、むしろ少ないリソースで膨大な仕事を一生懸命にこなしていました。
そこで、現場の社員が今何を、どれくらい、どのようなスケジュールで進めているのかを、経営者から見えるようにしました。
経営者への報告の仕組みを構築し、定期的なスケジュールに落とし込むことで、現場にも成果報告のための1ヶ月間のサイクルが生まれました。
現状が見える化されたことで、経営者は投資判断ができるようになり、現場は追加の予算も取りやすくなりました。
1ヶ月の中で行うことをマニュアル化してスケジュールと連動させることで、私が抜けたあとも問題なく組織が運営できているそうです。
また、組織上の仕組化だけでなく、業務のマニュアルを作成し、一部自動化も加えることで65%のコスト削減を行った例もあります。
「PDCA-S」は以下の要素から成り立っています。
- Plan:計画
- Do:実行
- Check:評価
- Action:改善
- Systematizing/Scale out:仕組化 / 横展開
PDCAを回す中で生まれた成功事例を仕組化し横展開することで、属人化を脱して圧倒的な速さで現場が成長していきます。
PDCA-S実践サービスで実施する内容例
- 経営者との定期的な1on1による経営者の意図した組織作りや人財の育成
- 業務分析から改善点の抽出
- 育成社員とのOJTによる楽天式PDCAの直伝と知識・スキルの補完
- 仕組化やマニュアルなどのテンプレート作成
- 簡単な自動化(Excelマクロやプログラムなどの作成)
※ ご契約の内容によって実施する項目は変わります
まずは、現在御社が抱えているお悩みをお聞かせください。
その場で楽天や他社の事例などを交えて、簡単な解決策をお話できる場合もあります。
お互いに協力していけると感じた場合に、どのようなサポートができるかお話しましょう。
まず、経営者の方とお打ち合わせさせていただき、サポートの方針を確認・決定します。
経営者との1on1はPDCA-Sの実践サイクルを回す間、定期的に実施いたします。
経営方針を常に確認した上で、経営者が作りたい組織を目指しながらPDCA-Sの実践や社員育成を行います。
- PDCAの実践
御社に直接伺う、またはリモートにて業務を見せていただき、御社社員と一緒に業務改善を実施していきます。
社員に伴走し、経験やスキル不足があれば補完いたします。
企業さまによっては、このステップを実施しない場合もございます。 - 仕組化の実施
うまく行ったことの言語化、マニュアル化、自動化を実施していきます。
自動化に伴う軽微な開発は稼働時間内で実施することも可能です。
この過程で御社独自のノウハウやシステムが社内に蓄積されていきます。 - 仕組化の横展開
できあがった仕組みを横展開することで、全社の知識とスキルを底上げしていきます。
他者、他チームからフィードバックを受けることで、御社のノウハウが洗練されていく過程です。
また、伴走してきた社員が本物のリーダーへと成長していくタイミングでもあります。
PDCA→仕組化→横展開のサイクルを回すことで、御社が自走する組織へと変貌を遂げていきます。
情報共有やマニュアル化が当たり前の組織文化となるまで伴走することで、御社に継続した成長をもたらします。
PDCAを回せるところまで行っていないと感じられる企業さまには、月に1,2回壁打ちをしながら現在抱えている問題についてのご相談をお受けすることも可能です。
楽天で培ったノウハウを企業経営の参考にしたいという場合にご活用いただけます。
楽天グループ株式会社で19年間、楽天市場の開発・運用、組織マネジメントに携わる。
楽天がベンチャーから世界的大企業に至る過程で、現場エンジニアから店舗系システム開発部長までを歴任。
楽天の成功の5つのコンセプトの1つである「仮説→実行→検証→仕組化」を用い、システム開発・大規模システムの運用、リーダー育成、組織運営など幅広い分野で業務改善・仕組化を実施。
自部署から次期リーダー候補を育て、他部署へリーダー・マネージャとして多数排出。
楽天での成功パターンを世の中の中小企業にもっと伝えたいという想いから独立。
独立後はIT企業の経営層・管理職をサポートする傍ら、開発現場でプロジェクトマネジメントも行う。
また、企業研修や小中学生向けに職業体験としてのコーチング講座なども行っている。
Co-Creative Advocate
Life Quest Alliance 合同会社 代表社員
福永 博臣(ふくなが ひろおみ)
米国NLP&Coaching研究所 認定NLPプロフェッショナルコーチ
同研究所 認定 Dynamic Spin Release トレーナー
NLPヘルスサティフィケーション(NLP大学院)修了
7つの習慣・実践会 認定ファシリテーター
- 楽天市場(日本)の買い物カゴ、商品ページ、店舗系システム全般の開発・運用
- 楽天市場(海外)のプラットフォームAPI開発・運用のマネジメント
- 人員数5名~150名超、年間人件費2億円超のあらゆる規模の組織をマネジメント
- システム開発に伴う全体設計・開発・プロジェクトマネジメントに携わり、大小合わせて年間100件以上の案件を担当・リード・支援
- エンジニアリーダーとして、あらゆるトラブルを経験し対応・対策を練ってきた
(基幹DB消失、データ漏洩、日本のネットワークトラフィックの1/10が集まるシステム高負荷対策など) - 事業・お客さまからヒアリングした要件をエンジニア視点で仕様へ落とし込む事業と開発間のコミュニケーションハブの役割を果たす
- 大企業の新卒社員研修、ロジカルシンキング、課題解決、コミュニケーション、共通認識の醸成など組織力を高める企業研修を担当
- 大小さまざまな企業の経営層を相手に200時間超のコーチング実績
- 開発、プロジェクトマネジメント、会議ファシリテーション、要件定義、システム選定などの現場作業を現在も担っている
- 全部丸投げするからやってほしい
→ クライアント企業にノウハウを残すことを大切に考えています - 経営者1on1はいらないから、現場とだけで良い感じに進めてほしい
→ どのような変革にもトップの主体性が必要です - できない理由を探して行動しない
→ お互いに時間とお金の無駄です
楽天が日頃から行っている「仕組化」は、どの企業でも誰にとっても当たり前に実践されていることだと思っていました。
楽天出身者には「こんなサービス売れるの?」とよく言われます。
しかし、独立して楽天以外の企業に関わるようになり、「ん、これまた0から考えるの?」と思うような場面に多く出会うようになりました。
また、経営者からのお悩み相談を受けている際、「楽天ではこうしていました」という事例紹介がとても喜ばれています。
三木谷会長兼社長や楽天のレジェンドたちを間近で見て仕事をしてきたからこそ、私に伝えられることがあるのだなと思うようになりました。
まずは無料相談で御社のお話をお聞かせください
脚注