おはようございます。Life Quest Allianceの福永です。
先日、コーチングのリーディングカンパニーである「コーチ・エィ」が運営する情報ポータル「Hello, Coaching!」で、興味深い記事を目にしました。
タイトルは「普通〇〇」。
「普通~だよね」
「~すべき」
こうした言葉を、声には出さなくても心の中でつぶやいたことがある方は多いのではないでしょうか。
たとえば、
「普通、言われたらやるよね」
「時間は守るべき」
といった具合に。
これまで、こうした自分の前提を抑えて、相手を理解することの大切さが語られてきました。
しかし、この記事を読んで、「相手を理解する」という言葉の裏に隠れた、もう一つの視点に気づかされたのです。
「違う」ことが前提の時代に―境界線の引き直しで対話を再構築する
「普通はこうするよね」
「それって社会人としてどうなの?」
そんな言葉を、会議や日常会話の中で口にしたり、心の中でつぶやいたことはないでしょうか。
このような言葉の裏には、自分の価値観や信念が色濃く反映されています。
その考えのまま「違いを受け入れよう」と口では言えても、「自分と違う価値観=間違っている」と感じる心の奥底の思いが、どこか上から目線を生み、無意識のうちに自分と相手の間に線を引くという行動をとってしまうと言います。
この線引きは、対立や誤解、コミュニケーションの断絶を生み出します。
特に職場においては、多様な背景を持つメンバーとの協働が不可欠な中で、この線引きが関係性の構築を阻む要因になり得ます。
ではどうすればよいのでしょうか?
答えは、「相手との境界線を引く」のではなく、「自分の境界線を拡げる」ことにあります。
境界線を拡げるとは、単に相手の考えを受け入れることではありません。
それはまず、自分自身の内面と向き合うことから始まります。
「なぜ私はこうあるべきだと考えるのか?」
「私は何を恐れているのか?」
「何を守ろうとしているのか?」
といった問いを自分に投げかけ、自分の中にある信念やルール、恐れを明確にするのです。
ある企業でイベントの企画を二班に分かれて進めることになった際、一方のリーダー社員が「もう一方の進捗が遅れているようで気になる」と苛立った様子で相談に来たことがありました。
詳しく話を聞いてみると、そのイベント企画自体は必須業務ではなく、できれば実施したいという程度のものでした。
しかし、その社員にとって「仕事はやり遂げるべきだ」という強い信念があり、その価値観に基づいて他班の状況を判断していたのです。
自身の信念に気づいた彼は、リーダー会議でまず自班の進捗状況を共有したうえで、相手班の状況を尋ね、困っていることがあれば手助けを提案するというスタンスに切り替えることができました。
こうして内面を掘り下げたうえで、相手と自分の共通点を探す視点が大切です。
「私たちは何を大切にしたいのか?」「どんな未来を目指しているのか?」という視点で考えることで、違う個人ではなく共通目的を持つ仲間としてのつながりが生まれてきます。
記事には、時間に遅れてくる海外スタッフに苛立つ日本人と、いつも会議を延長する日本人に苛立つ海外スタッフとの話から共通項についての事例が挙げられています。
この体験談がクスっと笑えてしまうのは、 「開始時間を守ろうとする」日本人と 「終了時間を守ろうとする」ナショナルスタッフの違いによるすれ違いの中に「でも、お互いに時間は守ろうとしていた」という共通項があったからではないでしょうか。
そして、自分の境界線を拡げたあとに大切なことは、相手にも自分を理解してもらうプロセスです。
ここで重要なのは「理解しろ」と押しつけることではなく、「相手が理解できる言葉で自分の思いを伝える」ことです。
相手がどんな価値観を持ち、どんな言葉に心を開くのかを意識して伝えることが、真の対話を可能にします。
相手とつながるために本当に必要なのは、自分の視野を広げ、自分の境界線を拡げること。
そして、自分を理解してもらう勇気を持ち対話を重ねていく。
そこから本当の「私たち」という関係性が育まれていきます。
あなたは今、誰かとの間に境界線を引いてしまっていることはありますか?
その境界線を拡げるために、どんなことができるでしょうか?
それでは皆さん、今週もよい一週間をお過ごしください。
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