おはようございます。Life Quest Allianceの福永です。
週末にウェルスダイナミクスの最上位資格であるウェルスダイナミクスコンサルタントの養成講座に参加しました。
シニアプラクティショナーが主に個人向けに活動するのに対し、コンサルタントは企業向けにその知識を活用します。
ウェルスダイナミクスコンサルタントは、企業がどのステージにいて今何をすべきかを明確にし、クライアントサクセスをどう支援するかということを学びます。
今回は、その中で印象的だった、「欠乏マインド」を「豊かさマインド」に切り替えるための言葉の使い方についてご紹介します。
欠乏マインドを豊かさマインドに変える言葉の力
豊かさマインドとは、「この世にはすべての人に行きわたるだけのものがたっぷりあるという考え方」(『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー博士、キングベアー出版)です。つまり、誰かの成功が自分のチャンスを奪うものではなく、共に成功できる世界観です。一方で欠乏マインドは、「パイは限られているから、誰かが多くを取れば、自分の取り分が減る」と考えるゼロサム的な見方です。
欠乏マインドの話をすると、「私は欠乏マインドじゃない」という方は多くいます。
しかし、講座の中で紹介された例では、朝起きて「まだ眠い」と感じるのも、睡眠が”足りない”と感じている欠乏マインドなのだそう。
このように、私たちは無意識のうちに欠乏マインドに触れているのです。
これは決して、「私は眠くない!」と気合で乗り越えろという話ではなく、日常に溢れる欠乏マインドから意識的に豊かさマインドに切り替えることが大切ですよという話。
では、どうやって欠乏マインドを豊かさマインドに切り替えるのか。
日常に潜む欠乏マインドのもう一つの例として「リクエスト」が挙げられました。
リクエストには、「自分には何かが足りないから、あなたにそれを補ってほしい」という暗黙の前提があります。
これは、相手から何かを得る「Take」の姿勢ともいえます。
これを豊かさマインドに変えるにはリクエストを「オファー」に変えること。
オファーは、「あなたに素晴らしい機会を提供しますよ」というGiveの姿勢です。
「こういうプロジェクトがあるんだけど、やってみない?」という言い回しには、伝える側にも、伝えられた側にも、前向きな感情が生まれます。
オファーを受けた相手は、「自分を信頼してくれている」「見込まれている」と感じ、意欲的に取り組もうという気持ちになりやすいのです。
面白いのは、「誰かに何かをしてもらう」という事実自体は、リクエストでもオファーでも変わらない点です。
それなのに、言葉を変えるだけで、関係性の質が変わり、相手の受け取り方も、こちらの意図の伝わり方も、大きく変わるのです。
ビジネスの現場では、上司が部下に仕事を任せるとき、プロジェクトチームを編成するとき、あるいは他部署に協力を仰ぐときなど、日常的に依頼やそれに近いコミュニケーションが行われます。
そのたびに「お願い」「依頼」「指示」という形でリクエストを重ねてしまうと、組織全体が欠乏マインドに染まってしまう可能性があります。
「また、そのお願い?」という思いは、誰しも持ったことがあるのではないでしょうか。
一方で、「これはあなたにとってチャレンジングだけど、成長につながる機会になると思う」といったオファーの姿勢を取れば、相手の内側にあるモチベーションを引き出すことができます。
実際、私自身がマネージャーをしていたとき、「これ、お願いしていいかな?」という言葉よりも、「この案件、君ならできると思うんだけど、やってみる?」と伝えたときのほうが、相手の反応も良く、結果も良好だった記憶があります。
もちろん、すべてをオファーに変えるのは現実的ではないでしょう。
しかし、意識的に「これはオファーにできないか?」と自問することで、まずは自分のマインドセットを整えることができます。
そして、その変化は、相手の心にもポジティブに伝わるはずです。
世界を救うことはできなくても、私たちは伝え方一つで、自分の周囲の人たちを豊かにすることはできます。
あなたも次に誰かに何かを頼むとき、ほんの少しだけ意識を変えてみてください。
「これはどんなオファーとして伝えられるだろう?」と。
それでは皆さん、今週もよい一週間をお過ごしください。
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