おはようございます。Life Quest Allianceの福永です。
もうすぐGWですね。
どこかお出かけする予定は決まっていますでしょうか?
私はここ最近忙しいので、映画や本を読む時間を多く取りたいと思っています。
さて、4月6日に高速道路でETCの大規模障害が発生し、多くの料金所でETCレーンが閉鎖されて大渋滞になりました。
障害に遭われた方は大変だったかと思います。
この障害を耳にして、ふと昔のトラブルを思い出しました。
完璧よりも重要な気づける力
思い出したトラブルとは2011年に楽天ブックスで起きた障害です。
当時私は楽天市場の開発に所属しており、楽天ブックスとは別部署でしたが、復旧支援として現場に入りました。
あのときも、新しいシステム移行直後に重大な障害が発生。
新規受注が入るたびにデータが壊れていき、発送の遅延や多重決済が相次ぎました。
問題は「切り戻しができなかった」ことにありました。
楽天ブックスの新システムは、切り戻しの選択肢を捨てて設計されていたため、障害が起きても直しながら進むしかなかったのです。
これにより障害が長期化してしまいました。
今回のETCの障害が同じかはわかりません。
戻しの選択肢を残していたとしても、すでにデータが流れ、プロセスが進んでしまっていて、単純に「戻せば済む」状況ではなかったのかもしれません。
もちろん、十分なテストを重ねた上での本番移行だったはずです。
それでも防げなかったのが、今回のトラブルだったのだろうと思います。
ここで改めて気づかされるのは、どんなに準備しても、どれだけ検討しても、「想定外」は起こり得るということ。
そして、障害の大きさは「事前に完全に防げたか」ではなく、「いかに早く異常を検知し、初動で対応できたか」で決まるということです。
システム開発の世界では、「正常な状態とは何か」の定義と、それをリアルタイムで監視できる仕組みが求められます。
これはビジネスでも同じです。
目標達成のために設定したKPIが、想定通りに達成に向けて進捗しているか、定期的に確認できていることが大切です。
特に中小企業では、日々の業務に追われて定期的なKPIチェックが後回しになりがちです。
しかし、それこそが「いつの間にか沈んでいた」状態を引き起こす原因になります。
だからこそ、今このタイミングで次のことを確認してみてください。
- 自社にとって、今最も大切な指標は何か?
- それはいつ、どのようにして確認できるのか?
- 異常が起きたときに、誰が、どのようにして気づける体制になっているか?
トラブルをゼロにはできません。
しかし、「異常に気づける力」がある企業は、ダメージを最小限に抑え、すぐに立て直すことができます。
それは競争優位にも直結します。
今日、あなたのビジネスにおいて、「正常とは何か」を定義し直すとしたら、どこから始めますか?
それでは皆さん、今週もよい一週間をお過ごしください。
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