おはようございます。Life Quest Allianceの福永です。
あなたは日頃からAIを利用していますか?
ChatGPTをはじめとする生成AIの進化は早く、少し触っていないと機能のキャッチアップが追いつかなくなるくらいです。
しかし、AIに依存しすぎるのもよくありません。
AIがないと何もできない状況は、ビジネスパーソンにとってはリスクにもなるのです。
AIで仕事ができる時代に求められる「人の力」
「このコード、動かないんです」
ある大学教授が学生から受けた相談です。
プログラムがバグだらけで動かないというその学生に、「このコードの意味を説明してごらん」と返したところ、返ってきた答えは
「AIが書いたので分かりません」
だったそうです。
教授がコードを読み解いたところ、それはバグではなく仕様の問題。
つまりAIは仕様通りに「動かないプログラム」を書いてくれていたのですが、その学生にはそれを判断する能力がありませんでした。
これは決して珍しい話ではありません。
誰でもAIに指示を出せばそれっぽいコードが手に入る時代、しかしプログラミングの基礎知識がなければ、出力されたものが正しいか、安全か、有効かを判断することすらできません。
ビジネスの現場でも同じことが言えます。
私が新人研修で議事録の書き方を教えていた時、「AIに書いてもらえるのに、なぜ自分で書く必要があるのか?」という質問を受けたことがあります。
確かにChatGPTや他のAIツールは、議事録を驚くほど速く自然にまとめてくれます。
しかし、実際の業務環境を考えると、AIに頼れない状況も少なくありません。
たとえば銀行のようにスマホすら持ち込めない職場、あるいは機密情報をAIに渡すことを厳しく制限している企業もあります。
たとえAIの設定で「学習しない」を選んでいたとしても、データ自体は生成AIのサーバーに送られており、実際に情報がどこまで保持・利用されているのかを、私たちが把握するのは不可能です。
AIが使えない環境で働くことになった場合、「AIが使えないから議事録が書けません」とは言えませんよね。
新人研修では、まずは自分で書けるようになること、その上でAIを使って効率化する。
それが本来あるべき順序なのです。
もちろん、議事録が書けたからビジネスパーソンとして優秀なのか?
と問われるとそうとも言えません。
議事録が書けなくてもセールスの才能が高ければ会社への貢献度も高いでしょう。
しかし、他人ができていることができなかったり、AIが書いたものを正しくチェックできないことはマイナスの評価につながる可能性があります。
電卓が普及しても算数の授業が無くならないように、ツールを使えず非効率な状況の中でも仕事ができることは大前提なのです。
技術の進化とともに、人の能力が退化していくのは歴史の常です。
AIも同じです。
AIを活用することで、これまで当たり前にできていたことが、AIなしでは難しくなるでしょう。
だからこそ、自分の専門分野、強みだけは「AIなしでもできる」状態にしておくことが求められます。
そして、その強みの上に立って、AIを「使いこなす」。
それが、これからの時代のビジネスパーソンに求められる力なのです。
AIが当たり前になる今こそ、あなたが磨いておくべき専門性は何ですか?
それでは皆さん、今週もよい一週間をお過ごしください。
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