仕事の相談を受ける時に使えるGROWモデル

コーチングの伝統的な技法であるGROWモデルを使って、部下や同僚から相談を持ちかけられた際の手順を解説。
周りから信頼され頼りになる人になるために是非活用してください。


みなさん、こんにちは。
Life Quest Allianceの福永です。

週末は私がコーチングを習ったNLPプロフェッショナルコーチング認定コースのアシスタントに参加しました。

自身のコーチングの基礎がブレないように、また後進育成のお手伝いをするために、ここ数年毎回アシスタントとして参加させていただいています。

NLPプロフェッショナルコーチングは、コーチングの伝統的な技法であるGROWモデルにNLPの要素を加え、クライアントがより変容を起こしやすいようカスタマイズされています。
また、クライアントがGoalに向かうのに障害となることをNLPのワークを使って取り除き、通常のコーチングではありえない速さで目標達成へと導きます。

今日はコーチングの基本であるGROWモデルを使った相談の乗り方についてお話します。


GROWモデルとは以下の頭文字を取ったものです。

  • Goal「目標」
  • Reality Check「現在地」
  • Options「行動計画」
  • Will「目標へ進む意思」

コーチングを行う際はGoalとReality Checkのどちらかから始まります。
目標について話したい人はGoalから話し始めますし、問題を抱えている人はReality Checkから話します。
今回は相談に乗るがテーマなのでReality Checkから始めましょう。

Reality Check

まずは相手の現状を確認します。
ここでは普通に

どうしましたか?

と聞けば回答は返ってきます。

聴く側として気をつけなければいけないことは、最後まで聴くこと。
相手が話をしている最中に、自分の意見やアドバイスを挟んではいけません。
口にして良い言葉は相手の話を促す言葉「それで?」とか「もっと教えて。」とか。
それと、相手の話をオウム返しすることだけです。
このオウム返しはバックトラッキングと言います。
相手の言ったことをそのままオウム返しすることで、相手は聴いてもらっている感覚を持ちます。

ここでは現状がどうかが確認できればよいです。
過去どうだったかなどは関係ありません。
あまり深く聴きすぎるとネガティブな感覚を増大させてしまいますので、 現状がどうなのか、人間関係はどうなのかがわかればそれで十分です。
ただ、話してスッキリする場合もありますので、どれくらい聴くかは状況次第になります。

Goal

現状の確認ができたら、その状況がどうなったら良いのか確認しましょう。

その代わりにどういう状況になったら良いですか?

ここで気をつけたいことは、

  • 肯定形で表現されていること
  • 相手が自分でコントロールできること

肯定形で表現

「~したくない」という表現は「~する」と置き換えてもらいます。
例えば、

「寝坊したくない」なら「朝○時に起きる」
「怒られたくない」なら「満足のいく結果を出す」

のように、現状を回避するような表現ではなく、理想の状態を表現します。

自分でコントロールできること

よく「○○さんに~してほしい」という方が多くいます。
しかし、他人をコントロールすることはできません。
誰かに何かをしてほしいのであれば、そうしてもらえるように自分が何をするのかを設定しましょう。
たとえば、「○○さんに~してもらえるように伝える」とかですね。

もちろん、伝えただけではその人がそうしてくれるとは限りません。
しかし、他人や状況が変わってくれることをただ願っていても、自分の人生の主導権を他人に握られるだけです。
それよりも、目的につながる行動を起こし、フィードバックを得て次の打ち手につなげましょう。

Goalをより明確にする

次に、より具体的にするために以下を確認していきます。

いつ、どこで、誰とその状況でいたいですか?
その状況になったという証拠は何ですか?
その状況が手に入ったら、更に何が得られますか?

Goalが明確に具体的になればなるほど問題は解決に向かいます。
Reality CheckよりもGoalを聴くことに時間をかけましょう。

Options

Goalが明確になったら、それを実現するための行動計画を立てます。

Goalを実現するためにどんなことができますか?

ここではブレスト的にいろいろと案を出してみましょう。
相手のアイデアを引き出すために以下のような問いかけも効果的です。

誰か助けてくれそうな人はいますか?
それをうまくやっている人はいますか?
 その人はどんなことをしていますか?

もし、障害が何もないとしたら、何をしますか?

本来アドバイスはするものではないのですが、正式なコーチングの場でもないのでブレスト的に話し合うのは良いでしょう。
あなたのスキルや経験から相手の参考になる情報も出してみましょう。

ただ、気をつけなければいけないことは、あなたのアドバイスはあなたの経験やスキルと過去の状況がマッチしたからうまく行ったことだということです。
なので、アドバイスがそのまま相手の状況で上手くいくことはありません。
相手の現状でどう使えるかを必ず考えてもらいましょう。
アドバイスは命令や指示ではなく、相手にとっての参考情報でしかないのです。
相手が使えないと判断したら、それ以上押し付けてはいけません。

Will

最後にOptionsで出した案の中から、どれを実行するか、どれから実行するかなどを決めます。
出てきた案のすべてを行う必要はありません。
そして、それらを実行する覚悟はどれくらいあるか聞いてみましょう。
10段階で7以下であれば、7以上にするためには何が必要かを確認します。

また、最初に手を付ける行動計画については、Baby Stepも設定しましょう。
これは絶対に失敗しない最も簡単な最初の一歩3日以内の期限で設定し、実行した報告をもらいましょう。
私たちは最初の一歩がなかなか出ませんが、一歩踏み出せば案外進むものですので。

また、Goalが長期的なものになりそうであれば、今週達成することも確認しておきましょう。


本来のコーチングでは、よりクライアントがGoalに進めるようほかに様々なことを行っていますが、まずは上記4ステップを踏むだけでも相手の行動はガラッと変わります。
部下や同僚から相談を受けた際は試してみてください。

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それでは、また次回。

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